Always All Ways Archive

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アート・オブ・コミュニティ

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<p>アート・オブ・コミュニティ ―「貢献したい気持ち」を繋げて成果を導くには

翻訳者の渋川さんと縁があり翻訳のレビューなどを少しやらせていただいた関係で、献本をいただきました。渋川さん、オライリー・ジャパンさん、ありがとうございます。(私がレビューで貢献したのは、主にIron Maidenの出てくるくだりです(笑))

渋川さん自身も「訳者まえがき」で触れられている通り、ここでの「コミュニティ」という言葉には日本で一般に使われているのとまた少し違ったニュアンスもあり、またその分、ずっしりとした重みのある内容となっています。そのあたりのニュアンスが、本書のサブタイトル(「貢献したい気持ち」を繋げて成果を導くには)にもしっかりとあらわれていますね。ちなみに、この「訳者まえがき」は本文に負けず劣らずすばらしい内容ですので、本書を手に取った方は読み飛ばさずにしっかりと最初から読んでみることをおすすめします。

全編通して、どの章をとっても読み応えがありますが、個人的に本書の中から好きな章を3つ選べと言われれば、迷わず以下の3つの章を挙げます。

1章 アート・オブ・コミュニティ

1.1 コラボレーション駆動のエートス

1.2 コミュニティの本質

1.3 コミュニケーションの基礎

1.4 チャンスをつかむ

1.5 コミュニティマネージャ:コミュニティになる

1.5.1 個性をこじ開ける

1.5.2 信用こそがすべて

1.5.3 聞くことの価値

1.5.4 エゴを避ける、さもなければ他の人があなたを避ける

1.5.5 理論vs行動:行動が勝つ

1.5.6 自分自身になる

1.6 次章に向けて

4章 プロセス:シンプルであれば継続できる

4.1 獲得すべきものに視線を向け続ける

4.1.1 大切なものから視線を外さないようにする

4.2 最高のプロセスを構築する

4.2.1 複雑な物を分解する

4.2.2 プロセスをじっくり考える

4.3 ニーズを査定する

4.3.1 コミュニティのサイクル

4.3.2 コミュニティの入り口

4.3.3 貢献者を評価する

4.3.4 フィードバックの管理

4.4 プロセスに賛同してもらう

4.4.1 プロセスをドキュメント化する

4.4.2 見つけやすくする

4.4.3 プロセスを使用する

4.5 プロセスの再評価

4.5.1 習慣化する

4.6 次章に向けて

9章 対立への対処

9.1 動物の本能

9.1.1 対立の構造

9.2 嵐の前の静けさ

9.2.1 議論好きな性格

9.2.2 提案に対するバリア

9.2.3 責任に関する問題

9.2.4 正当性の欠如

9.3 対立解決のプロセス

9.3.1 ファシリテーターという役割

9.3.2 対立の解決

9.4 燃え尽き症候群に対処する

9.4.1 燃え尽き症候群の発見と治療

9.4.2 ワーク・ライフバランス

9.5 まとめ

本書は、Jono Baconの著作ではありますが、不思議なことに翻訳者の渋川さんの情熱と人柄がにじみ出てくるような、味わい深い一冊です。