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Always All Ways Archive

Archive Imported from Always All Ways on Plala

PMIとScrum/Agileの動向

最近、思うところがあって、PMIやPMBOKとScrumやAgileをとりまく動向について興味を持ってみている。たまたまそんな中でアンテナに引っかかってきたものをmixi日記などで書き留めていたのだが、ここらでこちらのblogにまとめてみることにした。

Flaccid Scrum

私にとって今回の興味の発端は、Ken Schwaberが"Flaccid Scrum"の中で以下のような一文を書いていたところに始まる。

In project management, we are working with PMI and IPMA to incorporate Scrum practices.

Ken曰く、Scrum Allianceではさまざまなコミュニティ、団体と連携して彼らのプラクティスをScrumのフレームワークの中に取り込んで活用するように教育しているという。そして、プロジェクトマネジメントの世界では、PMIやIPMAと連携しているらしい…と。

Ricardo VargasのPodcast

 次に目に付いた(耳についた?)のが、PMIのチェアマンであるRicardo VargasのPodcastである。

Agile Project Management and Scrum 1 of 2
Agile Project Management and Scrum 2 of 2

ブラジルでのScrum Gatheringに参加した彼が、このPodcastの中でScrumを絶賛しているのである。
以前からPMIの中でも少しずつAgileが受け入れられてきているようではある。実際にPMIの発行する機関紙でもAgileは取り上げられているし、いろんなイベントでもAgileに関するセッションがちらほら見られてはきていた。が、PMIの重鎮がここまでScrumを絶賛しているのは意外であった。

PMI Hosts Agile Breakfast

さらについ最近では、次の記事にもあるように、ワシントンDCで"Agile or PMBOK? You can have both"と題したトークも開かれたようである。

PMI Hosts Agile Breakfast

そう、今や「AgilePMBOKか?」ではなく、両方(both)なのである。結論は出ているのだ。あとは、個々のプロジェクトに応じてどう組み合わせて運営していくかということだけなのだ。

始めから受け入れる準備はできていた…

そうこうしているうちに、たどり着いたのが、Michele Sligerの2007年4月のプレゼン資料である。

"Mapping the PMBOK Knowledge Areas to Agile Practices"

その7枚目のスライド("PMI's View of Agile")に、PMBOKから2つの文章が引用されてる。

- “There is no single best way to define an ideal project life cycle.”–PMBOK, p. 20

- “The project manager, in collaboration with the project team, is always responsible for determining what processes are appropriate, and the appropriate degree of rigor for each process, for any given project.”–PMBOK, p. 37

これが意味するところは明白である: PMBOKには最初からScrumを受け入れる準備はできていた…ということだ。

ということで、いまさらながらではあるが、PMIやPMBOKが従来のウォーターフォール型のプロセスを前提としたものではなく、Scrumを始めとするAgileとうまく組み合わせていくことができるということに改めて気がつく。そして、これを意識することは、特に企業の中でAgileの導入や展開において苦労している我々にとっては大きな福音でもある。一般的に、企業内においてAgileに反対する抵抗勢力の人たちというのは、PMBOKとかは大好きな人種なのである。だからうまくやれば、PMBOKに準拠してやっていると安心させておいてこっそりScrumやっておけばいいのである。もしくは、もっと正面突破したければ、Ricardo VargasのPodcastを聞かせてやってもよい。

大切なのは、プロジェクトを成功させることであり、そこで価値を生み出すことである。