投資判断と事後評価
今回は珍しく、本職のIT関連の話題を。
ITGIが公表している"Val IT"なるフレームワークを見てみた。
きっかけは、「Val IT」によるIT投資のガバナンス by NRI:
http://www.nri.co.jp/opinion/it_solution/2007/pdf/IT20070305.pdf
COBITを補完するものとして、IT投資の意志決定および事後評価に焦点を当てたものらしく、ITIGのホームページ上での謳い文句は以下のようなものである。
Val IT provides the means to measure, monitor and optimize the realization of business value from investment in IT. It complements COBIT from a business and financial perspective and will help all those with an interest in value delivery from IT.
当然のことながら、全編英語のため、まだざっくりとしか目を通していないが、全体としてのフレームワークと、Business Caseの詳細、そしてING Case Studyの3部作となっており、私も含め、COBITに物足りなさを感じていた者にとっての一つの解となっているのではなかろうか。
ただ、投資の意志決定と事後評価という幾多の先人が挑んでは挫折してきた領域でこの枠組みがどこまで機能するかは未知数。全体としてのフレームワークに則って進めることもさることながら、結局は、「如何に質の高いBusiness Caseを記述できるか?」がカギになっているように思われる。
…などと、斜め読みしただけであれこれ言っていてもしょうがないので、少し腰を据えて、英文資料と格闘してみよう。
その上で、機会があれば社内外の有志と勉強会などもやってみたいな、と思いつつ…。
※日本ITガバナンス協会によると、Val ITの日本語訳は「近々公開」となっているが、いつだろう?
(2006年11月の設立記念プレス・カンファレンス資料による)