Always All Ways Archive

Archive Imported from Always All Ways on Plala

調理場という戦場

『調理場という戦場』 (斉須政雄著、幻冬舎文庫)。副題は《「コート・ドール」斉須政雄の仕事論》であるが、仕事論であると同時に人生論であり、仕事をする姿勢や生き方を考えさせられる本である。また、その語り口と言葉には、読む者を元気にする力が溢れている。

ある意味では、先日読んだ「キッチン・コンフィデンシャル」に通じる部分もあるが、また違ったテイストで楽しみながら一気に読めた。

ほぼ日刊イトイ新聞」での紹介ページは、こちら(↓)

http://www.1101.com/cotedor/

印象的だったのは、斉須さんが、「人を育てる」ということに正面から向き合っていること、そして「チームメイト」という言葉を多用していること。つまり、この本は、人材論でもあり、リーダー論でもあると思う。

リーダー論で言えば、これも先日読んだ「リーダーシップの旅」を思い出す。リーダーシップの旅は、「リード・ザ・セルフ」を起点とし、「リード・ザ・ピープル」を経て、「リード・ザ・ソサエティ」へと変化していく。その中でまず大事なのが旅の第一歩を踏み出すことであるが、本書の冒頭では、斉須さんが旅の一歩を踏み出すさまが生き生きと描かれている。

それにしても、どうして一流の料理人の本・言葉って、こんなに面白いんだろう。次は是非、本書の中でも紹介されている「料理人と仕事」(木沢武男 著)を読んでみたいと思った。